『たかたのゆめ通信』発行          (2016/110から)

 

 立教大学コミュニティ福祉学部では、復興支援室を2011年4月に設置し、被災した地域に多くの学生を派遣してきました。地域を担当する教員が学生を引率し、地域毎に特色有る活動を継続しています。(気仙沼大島・石巻・南三陸・いわき)2017年1月現在で延べ活動参加者数は3000名を超えました。そしてわたしは陸前高田を担当して、これまで40回以上学生を連れて活動して来ましたし、これからも継続していきます。

 陸前高田も被害の大きかった市街地のかさ上げはほぼ終了し、新しい商店街の建設が始まりました。また、立教大学は、「陸前高田サテライト」を設置することを決定しました。陸前高田市から空き校舎となる「高田東中学」の校舎を借り、岩手大学と共同で運営していくことになりました。2016年1月から準備を開始し、2017年4月25日にオープンセレモニーを行います。陸前高田市・岩手大学・立教大学の三者の準備委員になったことから、具体的な準備を進めています。

 そんな大きく変わりゆく陸前高田の今を、学生たちに知らせようと「たかたのゆめ通信」を始めました。学部の復興支援室に登録している300名以上の学生に配信するものですが、こちらにも掲載したいと思います。

 「陸前高田の今」と、わたしが関わる事業の進捗状況などをお伝えしていきます。

 

      ☆★たかたのゆめつうしん 第3号★☆ (2017/2/3)

 

 陸前高田の今を伝える「たかたのゆめ通信」第3号です。今回は次の二つをお届けします。

1)陸前高田グローバルキャンパス(立教大学の中では「陸前高田サテライト」と呼称)オープニングセレモニーの日程決まる

2)『陸前高田グローバルキャンパス開設プレ事業 陸前高田大学シンポジウム』開催

 

1)陸前高田グローバルキャンパス(立教大学の中では「陸前高田サテライト」と呼称)オープニングセレモニーの日程決まる

 かねてから準備を進めてきた「陸前高田サテライト」ですが、きたる425日(火)にオープニングセレモニーを行うことが決定しました!

 平日になってしまったのは、陸前高田市長と立教大学総長・岩手大学学長の三人の都合が合う日がこの日しかなかったためです。皆さんとっては授業のある日なので出席して貰うことが出来ませんが、いつか機会を作って是非行って下さい。この日は、市の関係者だけでは無く、市内の多くの人に来て頂いて、お祝いをすることになります。

 現在は、12月に中学校が新しい校舎に移転して、中の机や備品なども運び出されてがらんとした状態です。これからカーペットを敷いたり、カーテンを付けたり、シャワー室やトイレの改修、畳の部屋を作り、無線LANを敷設したりという内装工事が進みます。4月になると、テーブルやパソコンなどの備品の購入が始まります。外側は変わらないのですが、中はかなり変わると思います。

 

◎「大学シンポジウム」開催 12122

 121日(土)・22日(日)に、岩手大学と立教大学の共催で「大学シンポジウム」を、陸前高田市民ホール(シンガポールホール)などを会場に開催しました。陸前高田グローバルキャンパス開設プレ事業として開催したものです。2日間で、17大学が20の演題を発表して下さいました。震災から6年経とうとしていますが、こんなにたくさんの大学がこれまで陸前高田で活動を続けてきていることにまず驚きました。遠くは九州産業大(福岡)から参加され、東京からも、お茶の水女子大、青山大、法政大、明治学院大などが参加しました。学生だけの発表もありましたが熱く自分達の活動を語ってくれました。こうした学生さんと立教の学生のみなさんとも交流が持てるといいなと思っています。近い大学には声を掛けて来て貰ってもいいですね。

 これらの大学には、4月にオープンする「グローバルキャンパス」で、サポーターとして登録して頂き、部屋を使えるようにしたり、お互いの活動を共有しあって、学生が一緒に活動が出来るようにするために準備を進めています。グローバルキャンパスは、学部が借りて寝泊まりしている「陸前高田サポートハウス」から徒歩3分という絶好の場所です。他大学の学生とも交流できるといいなと思っています。

                            (陸前高田担当:松山)

        ☆★たかたのゆめ通信  No.2☆   (2016年12月5日発行)
 みなさんこんにちは。11月26日・27日と陸前高田交流プログラム44期を実施し、陸前高田に行って来ました。その様子を少しだけお伝えします。今回の参加者は2名、引率2名で合計4名で行きました。サポートカーは7人乗りですので余裕があり、また少人数なので交流でも人とたくさん話すことが出来たと思います。
★高田町のかさ上げ工事
 米沢ビルから山に向かう旧高田町市街地は、14メートルの高さで、新座キャンパスの10倍にもなる広大な広さのかさ上げがほぼ終了していて、商店街を作る工事が始まっていました。ここは週単位で景色が変わっていく、復興最前線です。
★東中仮設での交流開始
 陸前高田サテライトキャンパスとなる「東中学校」の校庭にある仮設です。80戸だったのが今は29戸となり、残っている方々は、高田町の集団高台移転を待っている方がほとんどです。計画では2年後となっており、仮設での生活が通算78年となりそうです。今回初めて伺いました。プログラムではなく、お菓子を持ってお茶飲みが目的です。硬かったのは最初の10分くらい、その後はお昼も忘れて1時まで話が弾み、あっという間に3時間半が経ちました。
 座って自己紹介が終わると、避難の時に近所の人を助けて回ったことから話が自然に始まり、一旦高台に逃げたのに、預金通帳や新車を取りに行って亡くなった人がたくさんいることなとも話されました。「預金通帳は再発行できるけど、命は再発行出来ない」「一度逃げたら戻らない」家族で集まって逃げるんじゃなくて、それぞれ逃げて、後で会えればいい。まずは逃げること」という言葉が印象的でした。

 

★鮮魚シタボさん
 毎回訪ねている魚屋さん。新しい店舗です。丁度鮑の開口(採ってもいいという漁協からの許可)で、その出荷にお忙しい中でしたが、お二人ともお元気です。明るいうちにおかあさんから、この地区に津波がどう来たのか、家や店舗がどのように流されたのか、どこまで津波が来たのか、その場所を歩きながら、当時の写真を見せて頂きながら説明を受けました。
 その後は、鮑や帆立の貝からの出し方を教えて貰って食べたり、イカ刺しの造り方を教えて貰い、夕食の食材を頂きながら造り方も同時に教えて貰います。
 サポートハウス2に帰り、自分たちで夕食を作り食べます。新鮮な魚介類で自分で作ったご飯は美味しいに決まっています。今回は「さんまのすり身汁」を松山が作り暖まりました。
★災害公営住宅「西下団地」での交流と、小友コミュニティセンターでの写真整理も行いました。 これはまた後でその様子を書きましょう。
44期は、次々と現地の方々に会って交流することから、写真を撮る暇も、昼食を取る時間も無く次の場所に行くことになりました。でも陸前高田の暖かい人たちに「1分・1秒でも長く人と話す」という目的は充分達成することができました。
                                  (松山)

☆ ☆  たかたのゆめ通信 1号 ☆ ☆

 2016/11/4

 

 みなさんこんにちは。 陸前高田のことを伝える「たかたのゆめ通信」です。

陸前高田市のゆるキャラは「たかたのゆめちゃん」、復興支援室の前でいつも笑ってみなさんを出迎えていますので、逢いに来て下さい。 そして、その「たかたのゆめちゃん」の生みの親は、コミ政の学生だったんです。知っていましたか?その他にも陸前高田にはあちこちで立教大学が関わっています。

 そんな陸前高田のことを伝える通信を「たかたのゆめ通信」と名付けました。これからいろいろな情報を皆さんに伝えていきます。

 

最初のお知らせは、ビッグニュース!!

★★陸前高田にサテライトキャンパス発足!準備進む★★

 来年度立教大学は、陸前高田市にサテライトキャンパスを設置します。去年発表された『RIKKYO VISION 24』は、立教大学創立140年を迎える2014年までの行動計画ですが、その中に「陸前高田にサテライトキャンパスを設置する」が謳われました。今年119日には、陸前高田市と立教大学、そして岩手大学を加えた三者で『地域創生・人材育成等の推進に関する相互協力及び連携協定』が締結され、サテライトキャンパス開設に向けて動き始めました。

  現在、陸前高田市、岩手大学との準備委員会が毎月開催されています。地元への説明会も115日に行われました。

 

  ★陸前高田市東中学校跡を活用★★

「サテライトキャンパス」は、陸前高田市米崎町にある高田東中学(元米崎中学)を活用することになっています。東中学は12月に新校舎に移転することになっており、空いた校舎の2/3階部分を改修してサテライトキャンパスにします。改修工事案も決まり、来年1月から工事が始まります。宿泊施設にはなりませんが、畳の部屋を作り、夏は泊まってもいいようにしようと考えています。

 

★★ オープンは来年連休 ★★

改修工事を終え、机やパソコン、展示室などを整備してからのオープンになります。今は5月の連休を目指しています。

 

 ※立教大学との結びつきが一層深くなっていく陸前高田です。是非みなさんも様々な行事や交流プログラムに参加して、陸前高田を知って下さい。

 これから、「たかたのゆめ通信」で、様々な行事など案内していきたいと思います。

 

 〜復興支援室陸前高田担当 松山〜